このカレーは、かつてのバイク・ツーリングでの定番食だった。
ツーリングって、最初は色々拘ってみるのだけれど、だんだん、削ぎ落として最後は、テントも張らず大きな岩の上に寝袋だけで寝るようになったりする。食事も同じで、当初は結構凝って色々やるのだけど、だんだんシンプルになってしまう。でもひもじいのは嫌なので、このちょっと高級な缶詰めということになる。
ツーリングって、最初は色々拘ってみるのだけれど、だんだん、削ぎ落として最後は、テントも張らず大きな岩の上に寝袋だけで寝るようになったりする。食事も同じで、当初は結構凝って色々やるのだけど、だんだんシンプルになってしまう。でもひもじいのは嫌なので、このちょっと高級な缶詰めということになる。
この缶を開けてそのまま、バーナーにかけてる。当時の缶はインドの女性の横顔のようなイラストで、バナーの火に照らされていい雰囲気、すぐにカレーのいい香りが漂い始める。ふきこぼれそうなカレーをスプーンですくってご飯にかける。ただそれだけのシンプルな食事だったけど、本当に美味しかった。
そして、食べ終わると寝袋を出して、後は夜空をみながら寝るだけ。
そして、食べ終わると寝袋を出して、後は夜空をみながら寝るだけ。
片岡義男の角川文庫「時には星の下で眠る」では、星の下で眠る登場人物が意味なくすすり泣くシーンがある。 ツーリングで相方の男に横ですすり泣かれてしまっては、わけがわからないが・・・実は、人は星の下で眠ると本当に泣きたくなることがある。悲しいとか切ないとかではない、なぜか涙が出てくるのだ。こればかりは経験したものでないとわからない。
そして夜明け前に夜露で一度目が覚める。するとなぜか、なつかしい人の夢をみたような気になったことがたびたびあった。こういうことこそ野宿の醍醐味だったような気がする。
そして夜明け前に夜露で一度目が覚める。するとなぜか、なつかしい人の夢をみたような気になったことがたびたびあった。こういうことこそ野宿の醍醐味だったような気がする。
久々に缶詰めを食べてみると、期待していほどではなかった。今は美味しいレトルトのカレーがある。だけど、あたりまえのことだけど、カレーは温めるときの香りがとても重要なんだ。ツーリングでレトルトだけは、どんなに食事をシンプルに削ぎ落としても食べなかった理由がそこにある。
4 件のコメント:
学生時代、キャンプの夜に星を仰いだことを思い出しました。
今にも降ってきそうな星に感動。
自分ってほんとうにちっぽけなんだなぁと思ったり、今のこの星をみれるのはこの瞬間だけなんだなぁと切なくなったり・・・。
そういえば最近、金星が隠れて見えません。
どこに行ってしまったのかなぁ・・・。
そうですね。自分の存在が夜空との対比の中では小さすぎて、頭の中で理解を超えてしまうのかもしれませんね。
それに太古からのDNAみたいものを呼び起こすのかもしれないです。
いいですね。
この記事はすごくいいなあと思いました。matさんらしい。
星を見ると泣きたくなる、のですか?そういえば私は、そんなきれいな星空をたったの一度もみたことがないです。
サリーさん
満天の星がある必要はないのです。むしろ月も星のない夜、漆黒って感じの夜の方が気分は高ぶるっていう人もいました。
自分らしいーっていうのはちょっと嬉しいかもです。
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