2007年8月31日金曜日

8月のメリークリスマス

もう業界によっては冬向けの宣材の制作を始めている。
この時期のクリスマスの企画だけは、どうしてもモチベーションが上がらない。
スタジオは冷房を特に強めたり、ちょっとクリスマスっぽい音楽を流してそれらしき雰囲気をかもし出すこともある。こういうことに、もどうも違和感が拭えない。

ライターの女性の方にその話しをすると、プロっぽくないなーと笑われてしまった。この人は盛夏に、鍋の料理を考えるとを仕事にしたりするのだけど、集中していると本当にカラダが冷えてくるらしい。なりきり演技をしているのは、何もモデルやタレントだけではないのだ。むしろ裏方の方が深く入り込んでいる。
プロっぽくない・・・何気のない一言だが、ぐさりとさされ実はちょっとへこんでしまった。
現場ではのりの悪い奴に用はないのだ。若い時分には、もっとも軽蔑していた人種に自分がなっているとき、人はやっぱりへっこんでしまうもなんだ。

2007年8月30日木曜日

ジュース賛歌

最近ジュースをやたらに飲む。
スタバでアイスコーヒーを一口目にして軽く後悔するなら、ジュース・スタンドでメロンジュースを飲んだ方がよっぽどいいと思うようになってしまった。そういえば最近ジューススタンドがやたらに増えてような気もする。

ジュースっていうものは不思議。
自販機で買うこともできるし、専門店で100%のフレッシュジュースを飲むこともできる。

100%が美味しいかというと、実は低果汁の方が美味しく感じてしまったりする。

のどが渇いていた方がきっと美味しいはずなんだけど、のどの渇きを癒すということは、濃度の高いジュースは合わないなんてひそかに思ったりしている。そうジュースは奥が深いのだ。

夏バテにはジュースがいいですよー知人にそうアドバイスされた。
確かに自分はちょっと不調で食欲のないときは、嫌がる八百屋を口説いて?1個単位で果物を買ってランチ代わりにすることがある。果物が生鮮食料品では一番ピュアなわけだから、カラダには悪いわけはない。
ところがこの前会社でバナナをくわえながら、パソコンに向っていたら、哺乳類の知能テストみたいだと言われて・・・ただただ悲しかった・・・

2007年8月27日月曜日

古いソニーの魔法

古いたたずまいの本屋さんに入ると、レジ横のラジオから静かに音楽が流れていて、ちょっとなつかしい感覚にとらわれる。
実は音楽を静かに流すということは今や意外にむずかしい?ことかもしれない。ステレオやヘッドフォンで聴くと音はみっちり聴こえてくる。音からちょっと離れようと思っても、それは近くで密着している感覚だ。もちろん、そういう音楽との接し方が普通なのだが、ときとして、音楽にもう少し距離をもって接したくなるときがある。

部屋の片隅でラジオを少し低めに流しておくと、音との距離感が絶妙で、とても心地よい気分になれる。
このソニーのトランジスターラジオは、音を静かに部屋に流すには欠かすことのできない道具だ。小学生の頃、子ども電話相談室を聞くために買ってもらって以来、30年以上がたつ。(この番組のおかげで自分は、おたまじゃくしの生態とか、ほとんど必要のないことに今でも詳しい・・・)
ソニーがラジオを真剣に作っていた時代のもので、今のモノに比べると音がほんのり優しい気がする。
例えばこれで、今の季節だったら高校野球とかを少し音を低めに流していると、部屋には夏の音風景が静かに広がっていく。
モノを大事に長く使っていると、こういう魔法のようなことが起きたりするから不思議。
耳を傾けて聴くラジオ番組としては、NHK土曜ジャーナルが最近気に入っている。3回シリーズで柳田邦男の「人生に無駄なものは何ひとつない」 ーこれはとてもいい内容。 

2007年8月24日金曜日

孤高の人

この桑田を見たとき、あーこれは、この人にありがちなパロディなんだなって思った。アメックスと桑田、どう考えてもイメージがリンクしない。少なくと自分はそう感じた。
桑田は2か3歳年上で、サザンは熱狂するほどではなく、いつも流れていたって感じ。特に80年代のクーラーなしのクルマのねっとりとした空気の中で聴いたサザンには独特の想いがある。

時々見せる素の桑田への理解は、チャラチャラしていたい普通の人っていうイメージ。それが、今や何千もの人を養う立場になって演出に身を任せざるおえなくなる。
こうしたわけのわからない広告だって、時々でる焼き直しのシングルコレクションだって、どこかで聴いたような新曲だって、変なオフィシャルグッズだって・・・すべてしかたがないのだ。 だからこのアメックスやエステのCMに出ている桑田は、それに刷り込まれることもないし、幻滅することもなくて、やっぱりただただパロディと思いたい。
それで何年回に1回かは、TUNAMIのような名曲を生み出すんだから、そこだけみていればいいっていう感覚になっちゃう。

だいぶ前になるが、仕事仲間に無理やりパス頼んで、サザンのバックステージにもぐりこませてもらったことがある。生で観るステージに上がる前の桑田は、誰も近寄れない、意見できないっていう感じだった。まさに孤高の人、ちょっと気の毒?に思った。

2007年8月23日木曜日

餃子に激励される

2月から通っていた宇都宮の顧客の案件がついにオワッタ。
プロジェクトは打ち切り、あっけない幕引きとなった。
へっこんでいてもしかたがないので、ここは名物「華餃子」だ!

このまさに華やかな餃子が食卓に登場するときのインパクトは強い。餃子を最後に蒸すときの水に秘密?があるのだろう。膜が張ったようになって固まっている。.これをパリパリ割りながら食べるのだ。
プロジェクトが頓挫してしまうのは、これが初めてでもないし、これで終わりでもないでしょーまぁまぁ熱いうちにいっちゃってください!って餃子がそういう気分にしてくれる。ちょっと大きめにほうばると、なぜかぐっとこみ上げてくるものがある。華餃子っていうのはそういうものだ。

2007年8月21日火曜日

RZの娘

ちょうど午前中だけ時間があったので、奥多摩へ・・・

いつもの峠の始点に向うと、前にRZに乗る娘。おなじ排気量でも向こうのが全然速いので、置いていかれるかなーと思いつつ付いていくと、おっといきなりスローダゥン、なんだーと追い抜くと、今度は後ろにぴったりつかれてしまった。何をしたいのかよくわからないが、娘に遊ばれてしまってはたまらないのでちょっとペースを上げるとちゃんとついてくる。いやだなー抜くつもりのはいつでも抜けるのにーそう思って数キロ走ると、念願の下りがやってきた。
さらにペースを上げると、ちょっと離せて面目?をたもって、ゴール。

いつも駐車場で、休んでいるとRZがやってきた。
ー後ろからみると可愛いですね。
え?俺?後ろ姿がかわいいといわれたのは、100年も前の話しだと思いつつ・・・・いやいや、バイクのテールの造形のことだと、ちょいとはずす。
そもそも、いまどきはスクーターかハーレーに偏向する女性が多い中、小排気量のバイクに乗っていること自体が珍しい。ただただRZが好きでのっているとのこと。いずれ大きい排気量のRZにいきたいとも。なんかポリシーが定まっていて知的に感じてしまう。流行よりも好みが優先する世代の兆候かも。
ヘルメットを取るとショートヘアーのふつうっぽい女の子、そもそも、いまどきの娘は本当に気さくだ。自分が積極的にバイクに乗っていた80年代とは比べ物にならないぐらい自然態だと改めて思う。
ー後ろからスタンスミスも見えてました!
スタンスミスは、80年代からはいているアディダスのスニーカーだ。

ドリームにまたがりたいと、片足を綺麗に上げてシートに収まると、自分よりもはるかに似合っていて素敵だった。後ろからみると確かに可愛い?そして足首のぞくのは、新しいカタチのスタンスミスだった。
なんか、それだけでちょっと嬉しくなってしまった。

2007年8月17日金曜日

あまりにモデルさんがかわいそうなので・・・

真夏の予算をケチった撮影・・・
だいたいイメージで撮影場所ってストックみたいなものがあるんです。例えばトロピカルなロケーションといえば「サマーランド」。ヨーロッパの公園だったら、ここ代々木公園ってなふうに・・・いかにもお手軽って感じです。東洋のナポリといえば、熱海!・・・おっとこれは、寅さんのセリフでした・・・

それにしても、凄まじい暑さの中の撮影、みんなだるいムードが漂っている。モデルさんも大変、メイクがどんどん流れる、メイクさん、流行りの瞬間冷却スプレーもってないの?必需品なのに!あれはいいよ。どこでもクーラーだよ。
アシスタントは、スタンバイ中はレフ板でモデルをあおって風送ってあげるもんだよ。おいおい自分の頭に載せて自分を涼しくしてどうする?
あんまり、モデルさんがかわいそうなので、頭から噴水を出してあげました。

2007年8月15日水曜日

のれない?「地下鉄にのって」

正月映画が寅さん、ならお盆に観る映画っていうのもあっていいかも。
この「地下鉄にのって」は雰囲気的には?お盆にぴったりではないかと思って観てみてみました。

恩師との再開がきっかけになり、戦中後、60年代へタとイムスリップして、父の真実の姿を知る。
人気のない地下鉄のホームひとり、確かにちょっと何か起こりそうな、すきま観?を感じます。地下鉄から白昼夢的に過去にもどるっていうイメージはとてもよくわかる。

父はおろか、兄弟の死、恋人の母などタイムスリップで様々な真実が交差する。
浅田次郎っぽいというかー次から次とカードをひっくり返すようにことが起きるんですが。自分としてはちょっとついていけないって感じ。刺激を強すぎてドラえもんのタイムとラベルものを観ているよう。
寸止めのストーリー展開、演出、しっとりした描写でこそいきるテーマだと思います。
この浅田節は、映画の作りかたでおぎなえる部分もあるはずなのにちょっと残念でした。
亡き人を想う、改めて知るということは、こういう確信的、タイムスリップのようなことではなく、もっとしっとりして、想いと迷いの不確実の中をさまよいながら、やがて氷解するのが本来じゃないかなー。 それに過去の純朴な姿を観ないとその人と和解できないなんて悲しすぎる。視てわかることは消えやすい、感じてわかることの方が、はるかに深いし尊い。

この作品は私の原点です。浅田次郎

気持ちとして、わかったとしても浅田の白昼夢?として胸にしまっとくようなものだったかも。
そもそも、あのときに戻って・・・というのは戦火をくぐりぬけてきた、何千、何万もの先輩の方がかなわぬ夢と、過去と一緒に懸命にがんばってきたわけですから、こんな稚拙なストーリーの中だけで表現させてはいけないと思うのです。
最近の浅田は、ちょっと????です。

さらに、浅田には、しばし物語の中でとことん不憫な人が登場しますが、今回も、主人公の恋人役がそれにあたり、自分としては展開に違和感をもってしまった。 岡本綾の不憫さに涙・・・・(実はファンです・・・)

2007年8月13日月曜日

犯人?はこれ!


通勤途中の駅のコンコースで、いつもなんともいえない甘~い香りがすると思っていたら、パイ屋さんの仕込み中だった。
ガラス越しにみるボウルに山盛りされたりんご。 黄金?のような輝き!!
子供の頃りんごを煮てもらってよく食べたっけ。 
この甘すっぱいトローリとした香りは、魅惑の甘味への誘い。朝から思わず足がもつれそうになる。実際この香りでその先の階段から足を踏み外した人も多いに違いない。恥ずかしくて言わないだけ。
それにしても、朝から勤労意欲をそぐ罪なパイ屋だ。
ものをバケツで食べたいという表現があるけど、このままボールを抱えて食べたい衝動に駆られる。

2007年8月11日土曜日

耳のリハビリ

最近よく一緒に仕事をするスタジオマンに、ヘッドフォンはどのモデルがいいかーと訪ねると、このソニーのプロ仕様のスタジオモニターを勧められた。 プロの言うことは、うのみにする方などで視聴もせずに使ってみたら、あれ?期待していたほどではなかった。もちろん悪くは無いがきわめて普通な印象。ちょっとがっかり・・・・
それはスタジオマンに言わせると、耳が毒されているせいだそうだ。

スタジオでは、様々な音を取り扱うので、そこでの機材は、仕様がニュートラルであることが何より必要、妙な味付けがされていては、きちんとした音創りができないとのこと。たしかにiPodを代表されるポータブルプレーヤーは、高低域を強く打ち出して肝心な真ん中が聴こえないような印象をもつ、シャカシャカ、ドンドンという音が今や一般的な音らしい。

毎晩夜中に眠る前に1枚だけ、このヘッドフォンでマイルスを聴くのを大切な習慣にしている。
相変わらず、音への感動は薄いが、ここちよい音であることは間違いない。ベースが無遠慮に響いたり、ピアノが中途半端に弾んだりしない。ちゃんとマイルスに焦点があっているという感じ。これがニュートラル:真ん中に居るということなのか。
一方ちょっと困ったこととしては、外で聴くシャカシャカ、ドンドンが不快になってしまった。
そう考えると耳のリハビリ?としては毒が抜けて効き目がでているということかー

2007年8月6日月曜日

暮らしの手帖


最新号の暮らしの手帖を手にとってみる。

ご存知の方が多いだろうが、この雑誌は一切広告がない。企業の広告収入に頼ると記事に影響がでる。巷の雑誌の製品比較など、この雑誌のやり方に比べれば茶番もいいところかもしれない。それでも雑誌というのは企業が広告を買い、記事原稿の一部を操るというビジネスモデルであるから、暮らしの手帖が変わっているだけのことなのだけど。

最近この雑誌が売れていると聴く、理由はちょっと路線を変えて、いわば大人のクウネルみたいなソフト路線にしたことによるらしい。クウネルでエコカーの記事はトヨタになるが、暮らしの手帖は、カルフォニアの植物油で走るクルマの話題になる。ここが、この雑誌の知的でおもしろいところだ。

最新号は、大好きケンタロウがカレーのレシピを公開している。レシピもさることながら、カレー好きの人の書くエッセイのようで楽しい。巻頭の特集はなんと、ふりかけだ。このふりかけだけでも永久保存版っていう感じだ。
そして、この記事で目が留まる。夏の下着、女性下着の話しなので内容は全く興味はわかないが、目が留まったのがこのフランスの写真家のポートレイト。ブラウスに黒の下着が透けている。なんとも色っぽい。久々にすごい写真をみた。これは暮らしの手帖流の男女に効く?グラビアか。やっぱりすごい雑誌だ。

2007年8月4日土曜日

JAZZ 喫茶 マイルス


京王線の明大前で見つけた古そうなJAZZ喫茶?マイルス!マイルスファンの自分としては、これは入ってみたいが、夜間のみの営業だし、この門構え、ちょっと勇気も必要かも。でも、野生の勘?ではいい感じがする。井の頭線ごしに裏手をみると、すごいことになっている。
ネットで検索すると、かなりの有名店、30年前にコルトレーンもきたことがあるらしい・・・・ネットは便利だから、ついつい検索してしまうのは悪い癖。本当は、お店におそるおそる入ってからマスターから聴いてびっくりしたいのに,すぐ検索しちゃうと野生の勘も鈍るってもんですよ・・・ネットって富士山へヘリコプターで登山するようなものかもね。これからはネットは使い方に注意する必要がある、そうじゃないと悦楽?が半減しちゃう。

ジャズは全然最近聴いていないし、JAZZバーもとんと行かなくなってしまった。そう思ったら俄然と、この店、入ってみたくなった。いつか報告します!