2007年7月24日火曜日

漱石「こころ」に還る

おいおいーいまどき「こころ」かーと言われそうだが、日常のドロドロとした情緒的な葛藤にもまれた後に、無性にこの純で凛とした世界に身をどっぷり浸してみたくなることがあるのだ。
多くの人が中学の教科書の中で接すると思うが、実のところ中学生には100年早いって感じ。この本は大人でしか理解できない、今読み返しても今まで気がつかなかった思惑や意図がわかったりするのだから。(自分がトロイだけ?) ぜひ大人の感性で「こころ」を読み返してみてください。

手前の本は、今一番新しい装丁の「こころ」の集英社文庫。文庫の夏のキャンペーン仕様の装丁。このポートレイトがとてもいい。どこの誰だかは知らないが、夏仕様で3冊の文庫本の表紙になっている。久々に本のジャケ買いをしてしまった。とても綺麗な本ですから、なくなる前に書店で見てみてくださいね。僕は机の上で飾っている。
後ろは、漱石本人が想定に携わった大正3年の岩波の復刻本。この旧仮名で読むのがまた渋いんだ。いったん、これで読むと現代仮名は、吹き替えで映画を観ているようなものかも。オークションで腰が抜けるほど安かった。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私も、漱石って中学生にはわからないのではないかと思う。坊ちゃん、ならともかく、こころ、は難しいと思う。
という私は、だいぶ大人になってから読みました。

mat さんのコメント...

そうでしょう。教科書になるとそれ以降になんかきちんと接しないような気分になってよくないですよね。
僕はたまたま国語の先生がよかった。今はわからんから、少し大人になったらわかるって教えてくれて、その通りになりました。
今でもわからないことがある。サリーさんの解釈と比べてみたいかも・・笑