2008年7月1日火曜日

あなたのために死にたい


景色がいい開放的な場所にいくと、必ず「落書き」という類のものがある。そのほとんどが意味を成さないものだけれど、時として重い言葉がこころに残る。

ブルーモーメントに包まれる東京・晴海。その手すりには、無数の落書きがある。仕事がおわりゆっくりと歩きながら、ふっと目をやると、目を留めた1つの言葉。

「わたしはあなたのために死にたい」
「俺もお前のためなら死ねる!」と言い放ったのは「愛と誠」(ふるい!・・・)の誠だが、この言葉は勢いはあっても、重さがない、お前とやらに何かを期待しているような、あざとさを感じたりする。これが、あなたのために死にたいとくれば、その言葉はずっしりと重さをもつ・・・

会社の同僚が、かなり深酒になり思わぬはいた言葉は「俺はお前のために死にたい!」・・・おいおい俺のために死ぬなよーと返すと、いきなり重い展開へ。
同僚は2度流産で子供を失い、その亡骸を前に、ひとりでいかせるわけにいかないーお前のために死にたいーと心底思い、10年以上がたつ今もなお、時として生きる時間が空虚に感じられてならないそうだ。
人生には無駄なことはないーそうだが、彼が救われる日が彼が逝くときだとしたら、あまりに儚い・・・

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